風立ちぬ


7月は映画館に行けなくて、何も観れなくて・・夏。8月は楽しみにしていた大作(風立ちぬ・パシリム・スタトレ)を続けて観てきました。風立ちぬ、うおー、照れるー、駿ー、照れるよー!という感じでいつになく恋愛表現がストレート。大人のお話です。でも子供みたいに紙飛行機飛ばしあったりしてさ。(ここやたらじっくり)雨戸を閉めるシーンとその後の表現では、なんだか緊張して思わず唾を飲み込んだ私・・今回の食べ物を無理矢理あげれば、シベリア・山盛りのクレソン・鯖ですかね。でもそれもいつもの様に、ぐあ〜、それ食べたい!という表現でなくて、さらっとしてたし。その分、飛行機はとても美味しそうというか魅力たっぷり存分に描かれています。はやお、飛行機だいすき!という想いが溢れていてよかった。
色々不評も聞いていた二郎さんの声も、私はむしろ朴訥なメガネ感と合っててよかったのではと。興味あるものしか目に入っていない男子の声という感じにぴったり。何故だか冒頭の地震後の避難シーン辺りが一番グッときた。しかし大人菜穂子さんの登場シーンとか、金麦のCMかと思ったよ。麦わら帽子と風にそよぐ清楚なワンピース。白昼夢っぽいところが似てるのかしら。あとダイアナに似てるね。(赤毛のアンの)声、滝本美織だったんだね!おのみっちゃん*1、素敵でした。私は駿作品に出てくる肝っ玉かあさん的な女性キャラがちょっと苦手なので(ドーラを除く)、そういう人が出てこないのもよかったのかも。*2絵を描いている時の、菜穂子の私に気付いて!っていう無意識の(?)アピールが面白かった。(鈍感な二郎)
戦争を美化しているとは全く思わなかったし、もちろん煙草の事をとやかく言う人がいるのもよくわからんですが、自分の興味ある事に向かってどこまでもまっすぐすぎる2人が怖かったです。あとほぼ全編、良家の、教養のある上品な人しか出てこないし(地震やシベリアの場面を除き)、海外に行ったりと特に後半は戦時中の日本が舞台という感じは薄く、どこか知らない国のおはなしの様にも感じて。それが悪いというわけではないけど。もうそういう戦争映画やドラマは沢山あるしな。帽子を飛ばされてから、全部二郎の夢の中なのかもしれないし、サナトリウムで蓑虫みたいに毛布にくるまっていた菜穂子の夢なのかもしれない。向こうで2人で金麦飲んでるかもしれない。

*1:朝ドラの『てっぱん』は、まあまあ観てた。

*2:一番苦手なのは、魔女宅の画家女子・・